――鞭の音も立たぬ静まりかえった夜半、密かに河を渡る上杉軍。夜明けとともに数千の上杉軍と謙信の旗指物を眼中に認めた武田信玄は驚きを隠すことが出来なかった。千載一遇の好機に上杉謙信は武田の陣中に肉薄し信玄目掛け刃を振り下ろすが、念願叶わず撃ち漏らす――
詩吟でも知られる頼山陽の『川中島』。幾度となく武田信玄と上杉謙信はこの「川中島」で相対することになったが、通説によると 4回目となる川中島の戦いが、まさに両軍死闘を繰り広げたこの戦い当たる。
【付録ゲーム】
永禄辛酉 川中島合戦 The Battle of Kawanakajima 1561
(ゲームデザイン:河合秀郎)
『永禄辛酉 川中島合戦』 は領土拡大を巡って武田信玄と上杉謙信が信濃国(現在の長野県)で激突した5回の戦いの内、1561年におこった4回目の戦いをテーマにした対戦型のシミュレーションウォーゲームです。本作は1988年に翔企画から〈SSシリーズ〉として発売された『信玄 vs.謙信 川中島血戦』を現代の意匠で復活させた作品になります。
各陣営を担当するプレイヤーは自分の手番に自陣営のユニットを1つ選び行動させます。順番に1つずつのユニットで移動・戦闘を解決しターン終了後に回復をさせる手順を繰り返し勝利を競います。ゲーム開始時、上杉軍に対して寡兵の武田軍ですが、ゲームが進むに連れ、妻女山に向かっていた主力部隊が主戦場に来援するので、ゲームの前半・後半で攻守が逆転する面白さが魅力のテーマと言えます。
また今回の新版では、ヴァリアント追加ルールとして新規のユニットとルールを掲載しています。旧版も新版も1つのゲームで2つプレイすることができる魅力あふれる付録ゲームとなっています。
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ゲームスケール
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地図上の距離(1ヘクス)=約三町(約330m)
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1ユニット=約500〜1000人程度
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プレイヤー数=2人
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プレイ時間=90分程度
内容物(雑誌除く、付録分)
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駒160個1枚(15mm角)
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マップ1枚 (A2判1枚)
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ルールブック1冊
ゲーム情報
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ソリティア性:高い
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ルールの難易度:低い
CONTENTS
本誌72ページ(フルカラー)
■特集
- ●激闘! 第四次川中島合戦(樋口隆晴)
- ●WARGAME HANDBOOK 2013 激闘! 川中島(倉元栄一)
- ●WC&C SAMURAI BATTLES (宮永忠将)
- ●Kawanakajima 1561(山内克介)
- ●WARGAME HANDBOOK 2019 川中島(じんぼただとし)
- ●風林火山(大木毅)
- ●お城でGO! (生江秀一)
- ●復活! 男泣き戦争映画塾(山内克介)
- ●ユニットよもやま物語(生駒望人)
- ●ゲームから本へ、本からゲームへ(桂令夫)
■NEXT ISSUE
- ●次号予告 諸国民の戦い
■READ & PLAY
- ●知られざる傑作(堀場亙)
- ●DOWNFALL Conquest of the Third Reich (諸岡幸治)
■SCENARIO
■WAR HISTORIES
■COLUMNS
- ●新シミュレーションゲーム批判序説(高梨俊一)
- ●第一次世界大戦航空機列伝 AGE of DOGFIGHT(宮永忠将)
- ●ウォーゲーム・メカニクス(堀場亙)
- ●あなたの知らない(かもしれない)戦争マンガの世界(生江秀一)
- ●ガチャを回すな! ゲームを買え!(徳岡正肇)
- ●野獣げぇまぁ拡大版(徳岡正肇)
