1943年の東部戦線。3月、ソビエト連邦の都市であるクルスクを巡る戦いが激しくなった。第三次ハリコフ攻防戦によりクルスクを中心としてソビエト側の突出部が生じる。マンシュタイン元帥はクルスク攻撃を進言し、4月に作戦名は“ツィタデレ”(城塞)と命名され、クルスクの突出部へ攻撃をかけることが決定された。対するソビエト軍はドイツ軍が突出部を攻撃した場合、強固な防御で攻撃を退けてドイツ軍の戦力を破壊した後、攻勢に転じてドイツ軍を撃破する方針を固める。クルスクを中心に東部戦線の戦況が大きく動こうとしていた。
【付録ゲーム】
バトル・フォー・クルスク Battle for Kursk ―THE TIGERS ARE BURNING, 1943―
(ゲームデザイン:トレバー・ベンダー)
『バトル・フォー・クルスク』は、ドイツ軍によるクルスク突出部に対する攻勢「城塞作戦」と、それに続くソ連3個正面軍による反攻を扱うゲームです。この作戦は、ロシア軍及びその夏期攻勢の準備を混乱させ、ドイツ軍の戦線を縮小して、同盟国の継続的な支援を確保することを目的としていました。城塞作戦が成功していれば、ドイツ陸軍に攻勢能力が残っていることを示すことができ、多数の捕虜を得ることができたでしょう。(史実のように)失敗すれば、消耗したドイツ陸軍はソ連軍の反攻にさらされ、永遠にドニエプル川の向こう側に追いやられることになります。『バトル・フォー・クルスク』は戦場となった旧ソ連が描かれたマップ上でプレイし、この戦役に参加した部隊を表す駒を用います。ドイツ軍プレイヤーは陸軍最高司令部(OKHと中央・南方軍集団)、ロシア軍プレイヤーはスタフカ(STAVKA及び8個正面軍)の役割を負います。ドイツ軍の地上ユニットは、ロシアでの2年間の戦争を経験した後の軍団(約25,000の兵士と装備)を表しています。ソ連軍の地上ユニットは軍(約40,000の兵士と装備)を表しています。
また本誌では大木毅氏による歴史ノートやゲームのリプレイ記事も掲載しています。
表紙イラスト:ロジャー・B・マクゴワン
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ゲームスケール
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1ヘクス=約55km
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1ユニット:軍団、軍
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プレイヤー数=2人
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プレイ時間=240分程度
内容物(雑誌除く、全付録分)
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駒120個1枚(15mm角)
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マップ1枚 (A1判1枚)
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ルールブック1冊
ゲーム情報
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ソリティア性:普通
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ルールの難易度:普通
CONTENTS
本誌68ページ(フルカラー)
■特集
- ●「戦役」概念による クルスク戦再考 ―― 相互作用の結果(大木毅)
- ●リプレイ 焦土の太陽(山内克介)
- ●復活! 男泣き戦争映画塾(山内克介)
- ●ユニットよもやま物語(生駒望人)
- ●ゲームから本へ、本からゲームへ(桂令夫)
■NEXT ISSUE
- 次号予告 ワグラムの戦い
■READ & PLAY
- ●“パクス・モンゴリカ”? それとも“タタールのくびき”?(倉元栄一)
- ●Magna Roma(樽井英晃)
- ●Downfall of the Third Reich (諸岡幸治)
■SCENARIO
■WAR HISTORIES
■COLUMNS
- ●新シミュレーションゲーム批判序説(高梨俊一)
- ●第一次世界大戦航空機列伝 AGE of DOGFIGHT(宮永忠将)
- ●ウォーゲーム・メカニクス(堀場亙)
- ●あなたの知らない(かもしれない)戦争マンガの世界(生江秀一)
- ●ガチャを回すな! ゲームを買え!(徳岡正肇)
- ●野獣げぇまぁ拡大版(徳岡正肇)
■NEW COMERS
